垂井の泉

垂井の泉(岐阜県不破郡垂井町泉)

休むことなく長く湧き続け、京から東国へ、東国から京へ。

旅する人々を癒し続けてきた泉がある。

腰をおろし、一呼吸。

そこで皆、筆を走らせた。

昔見し たる井の水は かはらねど うつれる影ぞ 年をへにける (1000年代)
藤原隆経

あさはかに 心なかけそ 玉簾 たる井の水に 袖も濡れなむ(1400年代)
一条兼良

葱白く 洗いあげたる 寒さかな (1600年代)
松尾芭蕉

雨の日は傘になり、照りつける陽には木陰を作って旅人を迎えた。
大けやきは2015年の台風で倒れてしまったそうだ。
それでも泉は枯れない。
句のたしなみがあるわけではないが私も筆を走らせてみた

大けやき

朽ちはてるとも

秋日のほつれつくろう

垂井の泉

恒来詠む